「歴史と文化を辿る」調理講習会)

灯々庵

2020年12月12日 12:28

■ うらおそい膳 ■


12月12日、前々から依頼を受けていたおもてなしの調理講習をかりゆしセンター(浦添市)で開催した。
おもてなし=「うらおそい膳」




…「うらおそい」とは…
首里以前の王都といわれている浦添は、古くは「うらおそい」といわれていました。

コロナ禍で人流の自粛が続いているが、年末年始の特別な時期なので家族で過ごすハレの日(特別の日)用として①ご馳走感があり②歴史(宮廷料理)と③文化(てだ桑茶)が添付された献立に仕上げました。
◆宮廷料理とは、琉球王朝時代に国王が中国皇帝の名代である冊封使を歓待するために供された 贅を尽くしたおもてなし料理。
◆てだ桑茶は浦添市の特産品。


ミヌダル(宮廷料理)

香ばしい摺りゴマを加えて豚肉に味付けて蒸す。30分も根気よくゴマを摺る手間暇から味に深みが増してくる。


てだ桑茶のマーミ豆腐

豆乳で作るから簡単でヘルシーで、
味も食感もジーマミ豆腐そのもの。


てだ桑茶のアガラサー

昔ながらの沖縄おやつにてだ桑茶を加え、浦添らしさを…。

その他に、「茶飯」と「大根スリ流し」を組んで五感に沁みる一膳でした。
講師を務めたのは、当NPO食育部理事で調理師で国際中医学師でもある新屋敷奈津子でした。


《参加者の声》
「琉球王朝時代の宮廷料理・ミヌダルが自分でも作れることに感動した!」

「ミヌダルを作れるとは思わなかった。30分以上もゴマを摺る下準備に、禅の修行のような境地になった」

「柔らかくて美味しい!
」以前に食べたことはあったが固かった!」
※今回は、一般的に使われるロース肉をヒレ肉に変えたことで柔らかく仕上がりました。

「豆乳で作ったマーミ豆腐は、ジーマーミ豆腐と全く変わらない!手軽に作れるのでまた、作りたい」
「緑(桑茶色)がおもてなし感を出し、いい仕事をしている」

「大根のスリ流しは、健康的で身体が温まる」「多めに作って冷凍して(保存食)家事の効率を上げたい」

「アガラサーは見てよし!食べて良し。シットリ感がいい」
「手土産にすると喜ばれるでしょう」

身近な食材で作れるから家庭でも作りたい!との感想が多く寄せられました。

…………



琉球王国の礎を築いた
王都・浦添


今回の「うらおそい膳」は、
礼節をもって中国の冊封使をもてなした守礼の心に習った宮廷料理と、今の浦添市特産品に繋げる発展的な歴史軸を考えた献立でした。

ご参加頂いた皆様、講習会の企画をして頂きましたかりゆしセンタースタッフの皆様、お世話になりました。



・NPO法人あきみよ 
       理事長:棚原洋子
・わ楽「花水木」主宰
・法務省委嘱・人権擁護委員
(人権問題のご相談を受付します=無料)
・日本フ-ドコ-ディネ-タ-協会会員
・沖縄県調理師協会会員
・日本食育インストラクター

《事務局》
沖縄県浦添市前田3-3-8カーサいしはんた
電話:090-9472-4414(代表/棚原)
E-mail:okinawa-sigen@at.au-hikari.ne.jp


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